「私……ッ、」

あ、あれ…?

声、震えてる?

「私ね、…………ッ!!!」

―ギュッ、

私は、いきなり大道寺に抱きつかれてしまった。

えっ…?

突然のことに驚いてしまった。
なんの脈略もなく

本当に突然だったから。

『落ち着いてで、いいから。』

「えっ?」

いつもより近くで感じる

大道寺の

低めの声。

『落ち着いて、ゆっくり話してみて。
心の気持ち。』