俺が男の子に連れて行かれた先は、手術室前のロビーだった。 陽菜は香織ちゃんに抱きしめられたまま、涙を流し続けている。 松岡くんは、そんな陽菜達の事を眺めている。 父さんも母さんも、陽菜のお父さんとお母さんも、春菜さんも旦那さんまで居る。 何時間位…こうして待ってくれて居るのだろうか…。 俺がその光景をボンヤリと眺めていると、男の子が俺を見上げて言った。 「頑張らないと、この人たち…みんな悲しんじゃうよ?」 「……うん。そうだな…頑張らないと…。」