～～陽菜side～～



妊娠しているかも…と最初に思ったときは、正直パニックになっていたと思う。



だって…まだ学生だし、授業どうするの？とか

せっかく公務員試験の二次試験まで合格して、最終面接も残っているし…。


それに何より…理玖くんは何て言うかな…とか。


あの時、香織ちゃんが傍に居てくれて良かったと思う。




「あのね陽菜。

つわりとか、そんなに酷くなさそうだから、今度ある公務員の最終面接は受けて欲しいと思ってる。」



「えっっ？……面接受けて良いの？」



理玖くんの意外な言葉に、思わず目を見開く。