「ホントに?」 「本当だよ。」 「1ヶ月も一緒に住んでたのに?」 「うん。何も。 だって、お客さん用の部屋と布団があったし、バイトばっかりで、お互い帰って…ただ寝るだけの生活だったよ。」 私の言葉を聞いて、理玖くんが心底安心した声を出す。 「良かったぁ~~。」 「私が理玖くんを裏切る訳ないじゃない。」 私の言葉を聞いて…理玖くんが私の顔をジッと見つめ、手の甲で私の唇をゴシゴシと拭きだした。