泣いている陽菜を見て… 「ごめん…陽菜…俺…。」 そう言いかけたところで、ピカッと雷が鳴った。 「キャーーッッ」 今まで離れようと足掻いていた陽菜が、今度は自分から俺に抱きついてくる。 「……大丈夫だよ…ただの雷だよ。 雷…怖いの?」 プルプルと震えながら、コクンと頷いた。 「じゃあ…雷が止むまで、このままでいいから…。」 そう言って、陽菜を抱きしめようとすると、 陽菜の後ろから別の腕が出てきてグイッと陽菜を抱き寄せた。