それに…こんな状況に陥っても、一人に縛られるのなんてゴメンだと思っていたんだ。 でも…子どもを堕胎させるために付き添った病院で、エコーに写る小さな小さな物体を見た。 こんなに小さいのに、心臓が動いていて【生きている】と初めて実感した。 その姿を見たら、葵に 「産んで育てようか。俺、学校辞めて働く。 だから結婚しよう。大事にしていく…。好きになれるように頑張るから。」 確かに、あの時葵にそう言ったんだ。