「今日からお前には、ウチの寮に入ってもらう。荷物を纏めてさっさと向かえ。明日からすぐにトレーニングを始めるからな。モタモタするな、行け!」

「は、はいっ!」

合格の感動に浸っている余裕などない。

藤原に訳も分からないまま怒鳴られ、大谷は道場の隅に置いてある荷物を抱えて走り出す。

だが、彼はまだいい方だ。

不合格だったテスト生達は、『解散』の一言を告げられた後は見向きもされない。

勝手に帰れと言わんばかり。

いつまでも立ち尽くしていると、藤原に『邪魔だ、帰れ!』と一喝される者さえいた。