数度、猪瀬の足を狙ったローキックを繰り出す桜庭。

その蹴りの引き際を狙い、猪瀬は低空のタックルを仕掛ける!

長年に亘りプロレスのみで戦い、現代の主流である総合格闘技には疎いと思われていた猪瀬。

しかしそのタックルは、総合格闘技のリングでも十分に通用するような鋭いものだった。

回避し切れず、マットにテイクダウンされる桜庭。

そのまま猪瀬は桜庭の上に馬乗りになる。

総合格闘技で言う所のマウントポジションから。

「!!」

猪瀬は平手で桜庭の頬を打つ!

両腕でガードする桜庭。

そのガード越しに、顔面を二発三発と殴打!