誰もがそんな事を考えていた時だった。

会場の照明と暗闇に乗じて、何者かがフライの背後をとる!

「!?」

その剥き出しの殺気に思わず振り向くフライ。

刹那。

「おらぁあぁぁぁぁあぁぁっ!」

振り下ろされたパイプ椅子が、フライの額を叩き割った!

パイプ椅子の金属の部分で強打され、夥しい流血により真紅に染まるフライの顔面。

襲撃者はそんなフライの頭を摑むと、容赦なく四度五度と、痛烈な頭突きを見舞う!