「1、2、3!」

レフェリーの3カウント!

同時にゴングが打ち鳴らされ、決着がつく。

三沢は大谷の技を解かれた後も、しまったと言わんばかりに悔しげな表情をしていた。

スモールパッケージホールド。

日本語では小包固めもしくは首固めという。

まさしく小包の如く、一瞬にして相手の全身を丸め込んでフォールに持ち込む。

相手のダメージの有無に関係なく、一瞬の隙を狙って3カウントを奪う、いわゆるクイック(一瞬の隙を突いて相手を押さえ込み、ピンフォールを奪って勝利する行為)の一つだ。