何の接点もないように見えて、三沢と桜庭のコンビは息が合っていた。

三沢が大谷の腕を背後から閂のような形(ダブル・チキンウィング)に極める。

そんな大谷の胸板に、桜庭はハイキック!

更にその蹴りの威力を利用して、三沢は大谷を投げっ放しタイガースープレックス!

受け身も取れないままで放り投げられ、後頭部を強打した大谷は悶絶した。

そのまま桜庭は三沢にスイッチ。

三沢は大谷を引き起こし、フェイスロックをかける。

尻餅をついた相手の背後に立ち、左足で相手の左腕をロック、両手で相手の鼻頭を絞める。

「ヘイ大谷、ギブアップ?」

レフェリーが問い掛けるものの、大谷はそれを否定する。

それどころか、フェイスロックをかけられたまま三沢の背後に回り、強引にバックドロップで投げる!

逆に後頭部を痛打されて、フェイスロックを外してしまう三沢。

大谷は三沢の背後に回り込み、フルネルソン(羽交い絞め)の状態に捕らえる。

そしてそのまま、高速で後方に反り投げ、そのままブリッジで相手をフォールする!

ドラゴンスープレックスホールド!

だが。

「1、2!」

2カウントで、三沢はフォールを返した。