ここで物語の視点は三沢 光秀に変わる。

オールジャパンプロリスリング道場。

ここも、ニュージャパンの道場と似たようなものだ。

古い倉庫を買い取り、改装して使用されているこの道場には、リングやウエイトトレーニングの器具が所狭しと並べられている。

お世辞にも快適な温度とは言えない熱気の中で、練習生や所属レスラー達は、汗びっしょりになってトレーニングを積んでいる。

その道場の一角。

三沢はサンドバッグの前に立っていた。