『あ、あの、ここに行きたくて…』


戸惑いながらも学校の資料を見せた。



『あっ!ここ、俺も通ってたんだ。おいで』


私の手を引く。




彼は色々話してくれた。


料理が好きなこと。

自分のお店を持つのが夢なこと。

その為に、今頑張ってお金を貯めてること。




楽しそうに話す彼を見てると
自然と私も笑顔になった。





『んじゃ、俺はここで。
大変だけど、楽しいとこだよ。頑張って』


学校まで連れてきてくれた彼に向かって
私は叫んだ。