優斗の手を握りながら泣く母親。 何が起こってるのか、理解できなかった。 当時の俺は中学生だぜ? まさか、周りの人が しかも兄貴が死ぬなんて考えもしてなかったんだ。 後ろから足音がした。 勢いよく、ドアに手をかける音がした。 泣きながらきたのか 鼻水をすする音と、息の乱れた音がした。 『ゆう、と…?』 ゆっくりと、優斗に近づく女性。 あぁ、この人が いつも優斗が自慢げに話してた彼女なんだろうと 俺は思った。