『ねぇ、なにしてんの?』 『こんなところに1人で寂しくない?』 走る私を追いかけてくる黒い影。 顔は見えなくて でもその声が、男だということを教えてくれる。 しつこいな… 目の前の角を右に曲がる。 あっ、しまった… そこは行き止まりだったー。 『逃げても無駄だよ』 すぐ後ろから聞こえる声が 先ほどと比べ 人の声だとは思えないほど低く聞こえ 怖くて振り向けない。 私の手に触れようとする黒い影ー。