って、これよく考えたら誘拐?


まだしてないけど
誘拐しようとしたようなもんだよな?






そう考えるとさらに申し訳なくなり



「あ…の、ごめん…なさい」

と謝った。





俺の手が緩んだ一瞬の隙で
彼女は俺の手を振り払い走って逃げていった。




「あっ、ちょっと!」



彼女の後を追って走ろうとするも

街灯のない真っ暗なところへ走る彼女の姿は
すぐに見えなくなり…






「あー、ほんとなにやってんだか…」


自分のした行動に後悔をし、ため息をもらす。





「…帰るか」


彼女のことが気になったが

心配だったからとはいえ
警察に通報されたらさすがに笑えないなと思い
気にしないようにしたー。