毎日そんな事を考えていたら ある日声が出なくなっていた。 自分の名前も…忘れてしまっていた。 心が軽くなったような気がした。 大事なことを忘れたのに それでよかったと思ってしまった。 ごめんね、優斗…。 優斗が綺麗だと言ってくれた 私の名前 嫌いになってごめんね…。 しゃがみ込んで私は泣いた。 「…そっか、美羽っていうんだ」 頭の上から翼くんの声が聞こえる。 「可愛い名前じゃん」 驚いて、顔を上げた。 優斗の声に聞こえた。 …でも、目に映るのは翼くん。