闇に差した光

わざと声を低くして聞く。







「もう1人はどうした?」







「もう1人?さぁ、誰ですか?俺は知りませんよ。」







あぁ、この声は零だ。






嘘が上手いなぁ。






でも、見え見え。後ろから来てるんでしょ?







ヒョイっと零の後ろへ来た。





後ろを見ると人影はない。



先を読んで隠れたのだろう。





戒は身のこなし方が上手いよ。




でも、まだまだ。




憶測で戒のいるだろう方向で手を握った。





感触あり。ビンゴ!そこは手首だった。