擬態化同盟 ~教師と生徒の秘密事~



夏休みもあと1ヶ月と迫って来て、浮足立ってくる生徒が多い中、教師達の間でも慌ただしい時期を迎えた。

夏休み前のイベントとしてテストが控え、教師達はテスト問題の作成に追われていた。

テスト問題の作成からテスト期間が終了するまでは生徒の職員室への入室は制限される。

用事がある生徒は入り口付近で教師を呼んで要件を伝えるだけ。

日々の授業準備に加えてテスト問題の作成作業が上乗せされるので、業務負担は尋常じゃない。

結城君に手伝ってもらっているとは言え、私にはまだ衣装作成という作業も残っている。


「芹沢先生、大丈夫ですかー?」

こんな時期でもマイペースな美原先生は、椅子をスライドさせながら私の横を陣取った。

「1年目の時よりは慣れましたよ」

「そうじゃなくてー。芹沢先生って演劇部の衣装作ってるんですよね?」

「な、何でそれをっ」

「だって、演劇部顧問の伊丹先生が言ってましたもん。嫌味たっぷりな言い方でー」

ああ、なるほどね。