擬態化同盟 ~教師と生徒の秘密事~



「立派な信念だけど、倒れてたら意味ないよね。このまま先生が動けなくなってたら逆に迷惑かけるんじゃない?そんな不確実なやり方って、無責任だと思うけどね」

辛辣な言葉が胸に刺さる。

結城君が言う事も正論だった。

気力や体力で何とかしようとしていたし、できると思っていたけど、睡眠不足で少しふらつく程度で済まなかったら、自分はどうしていたのだろう。

それこそ何もかも中途半端になっていた。

そうなった時のことなど考えもしなかった。

「痛いとこ付くね」

「先生が浅はかだったからね」

「ほんと、そうね」

「落ち込んだ?」

楽しんでいる結城君が私の顔を覗き込もうとするけれど、私はそれを阻止して顔を枕に埋めた。