擬態化同盟 ~教師と生徒の秘密事~



確かに、結城君は誰が見ても惚れ惚れするような顔立ちだし、本性さえ見せなければ、頭が良いし、しっかりしてるし、ちゃんと周りを見ている人だ。

17歳なことを忘れる時が度々あるけど、高校生な事実は変わらない。

結城君に流されるわけにはいかない。

「ダメだ・・・、集中できない」

衣装を作る手が止まってばかりで、一向に進まない。



「それってさ、好きなんじゃないの?」

「ぶはっ・・・!」

「きったなっ!」

「皐月が変なこと言うからだ」

テーブルをおしぼりで拭きながら、皐月を睨みつけた。

結局、何にも手に付かなくて、どうしていいかわからず、皐月を呼びつけた。

お酒とおつまみを買って宅飲みをスタートさせ、例え話を皐月にしてみた結果がこれだ。


「友達が悩んでるんだけど、って雅のことでしょ?さっきの話」

「なっ、何でそれを・・・」

「いや、バレるって」

例え話を神妙に話していた数分前の自分が滑稽過ぎる。