「衣装へのこだわりが素晴らしかったという意見が多数ありました。グランプリは・・・、2-A」
言った後、自分の立場も忘れて、柏木さんは私達がいる方に向かって「みんなー!!」と大きく両手を振りながら飛び跳ねた。
代表者が立ち上がると、私の前で立ち止まる。
「何してるの?先生」
「え?」
「衣装が褒められたんだよ。先生が作り方をみんなに教えてくれたからでしょ」
「先生も行こ」
差し伸ばされた手に躊躇する。
「教師はあくまでも裏方で・・・」
「先生だって、一緒に頑張った仲間でしょ!早く早く」
2人に腕を引っ張られながら、壇上に上がると、眩しくて観客の顔なんて見えなかったけど、それが逆に私を落ち着かなくさせた。
「おめでとうございます」
台車に乗せられた大きな白い箱を結城君が運んで来る。
その時に、目が合うとクスッと一瞬だけ笑った。
何だか、見透かされたような気がした。
だって、私は今、抑えるのも苦労するくらい顔が緩みそうなんだから。

