「肇じゃね!?肇ー!」
結城君と同年代くらいで、私服姿の男の子2人組。
耳をピアスで飾った金髪の男の子は手を振りながら隣の男の子にこっちを見るように促している。
隣にいた眉の薄い男の子も「本当だ!肇じゃん」と結城君に気付くと一緒になって手を挙げた。
正直、結城君の友達としてはガラが悪く見える。
「眼鏡なんかつけて、学校では真面目にやってるってマジだったんだなー!」
自声なのか、金髪が眩しい男の子が大声で話しかけるものだから、周りの生徒が遠巻きながらに様子を伺っている。
「誰かと間違えてませんか?」
「ひっで!何言ってんだよー。肇だろ?な?」
こんな大勢がいる前で、この2人と結城君が結びつけられてしまったら、結城君が作り上げてきた擬態化が解かれてしまう。
どうにか、しないと・・・。
「最近見ないから、どうしてんのかと思ったけど、元気そうっ・・・!?」
咄嗟にクマの頭を振るうと、思ったよりその金髪に痛撃な頭突きを食らわしてしまったようで、男の子は足をふらつかせた。

