クマの着ぐるみを着てカーテンを開けると、結城君が噴き出した。
「良く似合ってると思いますよ」
どこが。
今、このまま頭突きすれば間違いなく結城君をひっくり返せるだろうけど、目撃者がいるからダメだ。
その目撃者の侍は「何で着ぐるみなんかー!」と嘆いていたから、頭突きしても良かったのかも。
「はい、これ持ってくださいね」
渡された取っ手付きの看板には、「コスプレ館やってます」の文字。
「何?宣伝するの?私」
「そのクマ目立ちますから」
「最初から客引きさせようって魂胆だったの!?」
「利用できるものは利用するって言ったじゃないですか。まぁ、宣伝はついでだから軽くでいいですけど」
「ほんっと、可愛くないんだから」
「はいはい、行きますよ」

