教室の中には、着替えを済ませた様々な衣装の男女がカメラで撮影会を始めていた。
「利用できるものは利用する。言わなかったっけ?俺のポリシー」
周りに人がいる手前、可愛らしい笑顔で首を傾げるけれど、言葉とのギャップが激し過ぎて、ゾワッとする。
「何に利用するって・・・」
「おっ、何々ー?雅ちゃん、コスプレしてくれんの!?」
侍のような格好をした男子生徒が嬉々として近づいて来たので、私は激しく首を振った。
「ちょっと、借りるから」
関係者以外立ち入り禁止、と手書きで書かれたカーテンに向かって結城君が私の背中を押して進む。
「あいよー。俺のリクエストとしては、メイドかナースなんだけどー」
「はいはい。参考にしておくよ」
「誰も着るなんて言ってない!」
カーテンを押して入ると、いくつかの衣装がハンガーにかかって並んでいた。
男子生徒の言う、メイドもナースも目に入るところにあって、寒気がした。
「メイドにもナースにもならないから!」
「わかってるよ。言っとくけど、あれは俺の趣味じゃないから」
「コスプレ館を提案した張本人なのにー?」
「・・・ほんとに、着させるよ?」
結城君が冷めた目で睨みつけてくる。
後退りしていると、私の腕を掴んだ状態で何着かの衣装を押し避け始めた。

