擬態化同盟 ~教師と生徒の秘密事~


文化祭当日になると、他校からの生徒もやって来て、どこも昨日より華やかで賑やかだった。

チュロス屋となっている2-Aは教室のあちこちに星やハートの色紙をぶら下げてみたり、黒板にカラフルな丸い文字が踊っている。

柏木さんを筆頭に、外まで売りに行く組と教室の前で呼び込みをする組と分かれてローテーションを組んでいるらしい。

これは全て模擬店責任者が決めたことで、全て生徒達が考えてやっていることだ。

2-Aの様子を見に行き、楽しそうにやっているところを確認してから職員室に戻った。


「・・・美原先生。仮装は昨日で終わりましたけど」

職員室に入るなり目に入った美原先生の魔女姿に一歩後退る。

「うちのクラス、お化け屋敷やるんですよー」

付けまつげの位置が気に食わないのか、鏡を見ながらしきりにまつ毛を触っている。


「それは、ハロウィンじゃないんですか?」

「魔女もお化けみたいなものじゃないですか」

「そう、ですかね?」

「そうですよー」

今日の教師の仕事は文化祭でトラブルが無いよう見回りを行うこと。

美原先生が誰よりも楽しんでいるように見えるのは私だけだろうか。