コスプレ体験のブースに辿り着き、興味を持った参加者達が集まっている中、並んで受付をすると、レンタル衣装のメニューを渡された。
「これなんてどうですか?そっくりだと思いますよ」
目をキラキラとさせた受付係の女の子は結城君の姿に目を奪われていた。
その女の子が示したのは、少年漫画に出てくる鬼畜な風紀委員の男子高校生だ。
衣装は学ランだけという、初心者向けのコスプレだけど、確かに結城君のイメージにピッタリだ。
「ふーん。似てるの?俺」
「似てるよ」
外見も、性格も。
「じゃあ、これで。学ラン着たことないし」
カーテンで仕切られた簡易的な更衣室で着替えた結城君は「どう?」と両手を広げて見せた。
紺色の学ランを着た結城君は、ブレザーの時よりも幼く見える。
同じく体験しに来た女子達が結城君を見てきゃあきゃあ騒いでいた。
「いいんじゃないかな」

