結城君は瞬きをぱちぱち、と大袈裟にしながら固まっている。
そんな姿を見て我に返った。
アニメのキャラクターの格好をしているからか、気持ちが大きくなって言いたいことを思わず言ってしまったけど、
生徒に向かって傷付いたヒロインのような恥ずかしい台詞を吐いたことに後悔する。
「ごめん、今の忘れて。そして、そのまま帰ってくれないかな。これ以上、この格好を見られてるのは・・・」
結城君が黙ったままその場で立ち尽くしているので、私の方からその場を逃げようとした。
「先生・・・」
後ろから腕を掴まれ、振り向くと、結城君が困ったような顏で私を見つめていた。
今まで見たことの無い結城君の表情に若干、たじろいだ。
結城君が何かを言いたそうに口元を緩ませるけど、なかなか言葉は紡がれない。

