今でもあいつを。







 一時的な記憶の混乱っていう場合も考えられるらしいんだけどね、きわめてその可能性は低いだろうって。



 とりあえず1日経ってから、もう一度詳しく診断するらしいのだけど……。




 春斗に会いに行くのは構わないけれど、あまりショックは受けないでね……。









 
 春斗のお母さんが昨日言っていたことを思い出す。




 あれから結局、春斗に会わないまま、昨日が終わってしまった。








 怖かった。





 また、春斗に誰?って言われることが。



 春斗が、また別人のような顔をするところを見てしまうことが。







 大丈夫だよ。






 あの春斗だもん。




 きっと今日会ったら、昨日のことなんか全部忘れてころっとしてるはず。







 春斗の病室をノックする。









「はーい」










 ずっと聞きたかった春斗の声が、扉の向こうから聞こえる。




 ふーっと一息吐いて、私は春斗の病室に足を踏み入れた。