「ふぅ、なんとか広い道には出れたけど....」


あれからまた地図を頼りに歩き続けてみたけれど、全然山道から抜けられない。


少し疲れてきたので休憩することにした。


「やっぱりあれから来た道、戻れば良かったかなぁ....」


とりあえず端の方に座り込む。
なんだかがお腹空いたなぁ。

そういえば朝から結局何にも口にしていない。
....口にしたのはただの裏切り行為だけ。
ばちが当たったんだろうな。
きちんと調べてから来れば良かった。


俯いたまま、目を閉じる。
風は気持ち良いけれど、なんだか肌寒くなってきた。

そっか。ここは日当たり全く無いんだ。
せっかく気持ち良い天気なのに....。


蓮、逢いたいなぁ。
都合良いよね。分かってる。
でも私にはやっぱり、蓮しかいない。



ねぇ蓮、ごめんね。


裏切って、ごめんね。