「あ、さくらちゃん。おはよう。ご飯いただいちゃってます」


リビングに戻ると、スーツ姿のお兄さん。
私が用意してた朝ご飯を既に口にしていた。
あれ。予定ではもう少し遅めだったはずなのに。


「あ、おはようございます。あれ、予定より早いですよね?」

「急に入り時間が早まってさ、もうそろそろ出るんだよ。よし、ごちそうさまでした。」

そう言いながら朝ご飯、完食。
食べるの早!

「あ!私片付けますので、そのまま置いてもらえますか?」

「え?本当?悪いな、色々ありがとうね」


ぽん。とさりげなく頭を撫でられる。


「....あ、」
「じゃあ、いってきます。」


扉が閉まる音。

微笑みながらそう言うと、嵐のように去って行ったお兄さん。
なんか、さりげなく頭、撫でられちゃった....。
どうしてだろう?
分からないけど、ドキドキ、止まない。

やっぱり結構年上だし物腰も柔らかいし憧れてるという意味でドキドキしちゃうのかな。そうだよね、きっとそう。変な意味は全く無い。

いつか本当の兄妹みたいに仲良くなれると良いなぁ。