リビングを出てすぐ、部屋がいくつか並んである。
蓮と私が使っている部屋は一番端の玄関側の部屋だ。

その隣の隣、要するに一番リビングに近い部屋。
お兄さんはその部屋のドアを確か開けてた。

楓くんはそれらの部屋を見事にスルー。
あれ、ここの並びの部屋じゃないんだ。


ここのマンションの一室は本当に広い。
廊下の曲がり角、左に曲がり、奥の部屋の前で楓君は止まった。


「はいどうぞ。散らかってますが」