「あ、あの。無理しないで大丈夫ですよ?」
「いや、大丈夫。案内するから、おいで?」
「うーん。でもさく姉、びっくりしちゃうんじゃないの?」
「その時はその時だろ。行くぞ、楓」


なんだかさっきから微妙な雰囲気だし、会話も意味不明。
そんなに見られたらまずい部屋でもあるのかな....。


リビングを出て廊下に出た二人の後ろに、続いて着いて行く。
なんだか不穏な空気感に圧倒されてる気がする。喉、渇いたな。

リビングを出てすぐ、一番近い部屋が確か蓮と私の部屋。
その横にあと2つ部屋が並んでいて、その部屋の前を通りすぎる。


本当に広いよね、ここのマンションの一室。



廊下の曲がり角、左に曲がり、手前の部屋の前で二人は止まった。