「あ、そういえば弟さんは?」


せっかく気合いを入れて作ったお夕飯、勿論食べて欲しいしそれにまだ大学生だって聞いてたし、食べ盛りのはず。

弟さんの分のお夕飯はきちんと冷蔵庫にサランラップをして置いてある。

反射して、キラキラしてる。



「あー兄貴、あいつ今日帰ってくるかね?」

時刻は22時を回っていた。
最初蓮に聞いた時はまだ分からないって言ってたのに、まさか帰ってこないとは。
不良少年?いやでも大学生だしそれくらい普通なのかな。

「うーん、今日バイトの後に飲み会とか言ってなかったっけ?」
「じゃあ帰ってくんの深夜か朝だな」
「そっかあ。じゃあ明日の朝ご飯にでも食べてもらおうかな」

冷蔵庫をそのまま閉める。
サランラップの反射も消えていく。