「白雪はどうして舞妓になったの?」コーヒーを少しずつ飲みながらクッキーをつまむ「お母さんが芸妓で女の子だったらあとをつがせたいとおもってて自然と花柳界にはいったの」クッキーをつまんで食べるこんなに可憐な女性がいるなんてドキドキする「俺の父方の祖父おじぃちゃんにあたる人は小説家だったんだせっかく自衛隊にはいったのに転職して小説家になったからお父さんががっかりしてもう家に帰ってくるなだってさ」ふふふ「白雪ドーナツも用意してるけど食べてみるかい」「まぁ美味しそうだわ」「俺が作ったんだ」「華井さんなんでも完璧な人ね」「若い頃だいぶ苦労したんだよ」さくっドーナツをかじる甘い砂糖の味と小麦粉の味がするドーナツをひとつつまんで白雪がかじる「お店のより美味しい」「俺は子供の頃剣道とピアノやらされてていやいやながら稽古をしたものだよ先生が厳しい人でねそのおかげでこんなに大きくなったんだけど」もうひとつドーナツをつまむ「コーヒーおかわりしてもいい」「いいよ」