「目を覚ましましたか、紫雪さん」 知らない人だった。 「お母さん、この人は…………?」 「刑事の、戸田さんよ」 戸田さん、だという男の人は私に優しく微笑んで、 「戸田大翔と言います」 ドラマなんかでよく見る警察手帳を私に見せた。 「……刑事さんが、どうして?」 「籠島和也をご存じですか?」 一番聞きたくない名前だ。