「早く治療しなきゃ………」



このまま急いで山を下りるとしても、こんな夜中だ。


時間がかかるし、迷うかもしれない。



でも、朝まで待ってたら雅の怪我はさらにひどくなる。



和也くんにだって、見つかってしまったら―――……



「…私のせいで…………ごめんなさい…」



溢れ出した涙は止まることを忘れて流れ続ける。



ただ私の心の中は雅への罪悪感でいっぱいだった。