「……ハア、ハア………。
雅、大丈夫?」



自分より背の高い雅を支えるのは、思ったよりも大変だ。



このまま、山を下りるなんて…………どのくらいかかるだろう。



「……紫雪……………少し…休もう」



雅にそう言われ、私は木の影に雅をそっと座らせた。


「あ、その…………雅、大丈夫……?」



雅と会うのは久しぶりで、私は少し緊張して声が震える。