金平糖心中

ふと空を見上げると、不気味にとぐろを巻く真っ黒な雲が立ち込めていた。

「…星が、ないね」

「ん……あす未明から雨が降るらしい」

「へえ、そっかあ」


まるで他人事のように、その言葉に返す。


それなのに、私はひどく傷付いていた。

甲斐田の言葉にではない。

あすの天気にでもない。

真っ黒な雲が連れてきた何かに、だ。


その何か、はいずれ、雨を連れ、私と甲斐田を連れてどこかへ行く筈だ。




そのためにここへ来たのだから。




なんだか鼻の奥がつんとして、次第に真黒の雲が滲んでいく。