「絶対ワリくんは、ルイコのことが好きだよ!」

「あたしは、そう思えないの……」


ルイコは言いました。


「ヨシくんとの一件(恐らくBL疑惑事件のことでしょう)もあったし……」

「ルイコ! そんなマイナス思考だめだよ! ほらほらポジティブポジティブー!」


マリはポジティブの歌を歌い始めました。今夜は悪夢にうなされそうです。


「マリ……」


そこでなぜか目を潤ませちゃうルイコちゃん。マリとそこまで意思疎通がうまくいくのはこの世であなたぐらいです。


「ありがと……でもね、もしワリがマリのことを好きでも、あたしはマリの親友でいるから」

「ルイコ……」


大人なルイコの言葉は心にジーンと響き、マリは歌うのをやめて、布団をかぶり込んだルイコを見つめました。


「ありがとうっっ……親友なんて思ってくれてたんだね。
正直あたしはそこまで思ってなかったってゆーかあたしら友達だったのか的な気がしなくもないけどやっぱりルイコはあたしの、し・ん・ゆ・う! きゃー恥ずかしっ!

ねえねえルイコ、今度普通に遊ぼうね。あたしあの店行きたーいっ! ほら、駅前の……クレープ食べてえ、パフェ食べてえ、お好み焼き食べてえ、それからケーキバイキングも!
きゃあー太るー! でもテニスで燃焼させればいいよね! ……いいよね? ……ね? ……ねー……ねー……――ルイコ?」


思わず、極限状態まで太り尽くしてしまえと言いたくなるようなセリフを言ったマシンガンマリがやっと口を閉じた時、ルイコの方からはお決まりの寝息が聞こえて来たのでした。


「ルイコのばかあ」


あんたもばかあ。