顔を見合わせ、茂みに近づくマリとヨシ。


「あのさ……うん。私考えたの」

「それって、返事?」


茂みの向こう側に見えたのは、ルイコとワリでした。


「ワリ達じゃねえか……」

「しーっ!」


ただならぬ様子のルイコとワリに、耳をそばだてる2人。


「そう。あのね、やっぱり、私はヨシ君しか、だめ。だって、マリから奪ったら気持ちいいし。学校でも、ヨシ君の方がモテるから、ヨシ君と付き合った方が私の面子が……」

「なんてことを……!」


がさっと茂みが揺れたかと思うと、ルイコとワリの前に現れたのは、怒りをにじませているマリでした。


「ちょっとルイコ!? あんたそんな理由でヨシ君のこと狙ってたわけえ!?」

「そ……そーだったらなんなのよ!」

「私は本気で好きだったのに! 見損なった!」


叫んだマリは、平手を振り上げました。

勢いよく振り下ろした先は、ルイコの白い頬……!