――チャリーン……――

マリの部屋に響いた、1円玉貯金の音。
186枚たまった今、1円玉貯金で海外旅行は無茶だと悟りだしたマリなのですが。


「ああーっ!」


1人しかいない部屋で叫ぶマリ。
明日にせまったデートの喜びのあまり叫んだご様子。

いーですね、平和で。幸せで。


「明日はデートだっ……よし、特に意味はないけど、早めに寝よう!」


そう言って、布団にもぐりこむマリ。
うん本当無意味だね。しかしまあ3時からデートなんて、ヨシ君も相当変な神経してるらしいけどね。

しかし、初デートが目前にせまった今日、安眠なんてものができるはずはなく……

いや、寝てる! 熟睡してる!
マリさん、どんな神経してるんでしょーか。
この物語の登場人物、神経やられてる人ばかりのようです。





――ジリリリリリ――

ありきたりな目覚ましの音。


「……るっさいな……」


あなたが前夜にしかけたものです。

マリは布団から手を伸ばし、目覚ましのスイッチを押す。

当然音は止み……マリは夢の中……


さて、今日はデートのはずなんですが
一体どーなるのでしょーか……