「すばるくん…」

「ん？なに？花。」
クリクリとしたまん丸い目。

私の好きなすばるくんだなって思って
見惚れてた。

「は、花？？」
笑いながら答えてくれるすばるくん。

「あ、ごめんね！
すばるくんさ、黒髪だったよね？」

「うん！真っ黒！！」
話し方も幼稚園の時から変わらない。

「今は茶髪じゃない？どーして染めたの？？」

「んー、何か前に彼女いたんだけど
その子が黒より茶髪がいいっていうからさ」
何も悪気なく話してるすばるくん。

元カノの為に染めたんだって心に刻んでしまった。

「そっか……。」

「あ、でも花の要望に合わせるよ！
黒でも全然平気だからさ！」

すばるくんの
優しさにまた惹かれていく。

「元カノさんとは
いつまでお付き合いしてたの？」
好きな人の話しならいくらでも
聞きたくなっちゃう。

「ついこの間別れたばっかり。」

「あ…ごめんなさい。
悪気はなかったの…。」


「なんで謝るの？
俺はずっと花が好きだったんだよ？
元カノのこと好きだったんだか
わかんないや。」
自由奔放でのんびり屋さんで


どうしてこんなにすばるくんは
可愛くてかっこ良くて
素敵なんだろう。

元カノの話をどんどんしていく
すばるくん。

気づかない間にヤキモチ妬いてたみたいで

「花？つまんないよな…ごめんよ！」
私が元カノの話とか始めたから悪いのに

「私がいけないから平気だよっ！」

そっかぁといいながら
海を見つめるすばるくん。

この横顔を見たのいつぶりだろう。

ずっと会いたくて探してて
会えなくってを繰り返してたから
本当に幸せな時間だった。

好きな人なんてすばるくんしか
いなかったし

他の男の子は
物足りないというかワガママだけど
すばるくんしか目に入らなかった。

私のどこが好き？
私に会えてどう思った？
すばるくん何してたの？

色々聞きたいんだけど
聞こうとすると頭からすぐ抜けて
真っ白になっちゃう。

これが
好きって言う感情なのかな。

神様。
高望みはしないから…
私の願いを叶えて。
すばるくんに会えてすごいすごい
嬉しいし付き合えて本当に幸せ。

大好きな人と
ずっと一緒にいたい。
もし二人になにか起きるときは
私が先に受けます。

だから、
この幸せをずーっとずーっと
感じていたいです。

聞こえてるかな。
すばるくんにも届いて欲しいけど

届いたら恥ずかしいから
心の中でちいさく。

再会できたこと
付き合えたこと

まだ夢のようで
夢なら覚めなくてほしくて
現実ならずっと続いてほしい。

そう思った。

すばるくんと出会えてよかった。