部屋に着いた途端だった。 ―――――ピリリリ ケータイ画面を見てため息が出る。 このタイミングの良さ。 どこかで監視でもしてるんじゃないのかと思う。 いや、しているのか。 一体、今何時だと思ってるんだ。 「…もしもし」 『お久しぶりです。夜分遅くに申し訳ありません、東堂です』 「……うん」 『ミウ様、新しい学校の事ですが…』 「体調崩してただけ。明日から行くから」 『……そうでございますか。社長にはそう伝えておきます』 “そう”を強調して言った東堂。 何もかも分かってるって口調。