「じゃ…今日は、ありがと」 そう言って私はマンションに向かって歩き出した。 「明日」 後ろから聞こえた低い声。 振り向くと鬼神はかったるそうに立ってて 「朝迎えに来るから」 「……分かった」 「8時に降りてこいよ」 「うん」 もうきっと、なに言ったって無駄だと思ったから素直に頷いた。 「フッ、素直じゃん」 「うるさいから、じゃあね」 「おー」 なぜか楽しそうな鬼神。 私は今度こそマンションの中に入った。