「俺もねみぃーから、あんま騒ぐな」 「騒いでないし…」 「……………」 「あ、ちょっと」 鬼神は無言のまま、また軽々と私を抱き上げてバイクから降ろす。 「行くぞ」 そう言って私の手を引いた。 「リュウちゃ〜ん、俺ここで待ってるわ」 「おー」 「また明日な、ミウ」 はじめて、転校生ではなく名前で呼ばれた。 そして"また明日"と言って 軽く手を振るハルト。 「…………うん」 無表情で冷たそうって思ってたけど… そうでもないのかもしれない。