「おーい、聞こえてる?大丈夫?」 美少女が目の前でブンブンと手を振る。 「あ、うん…聞こえてる」 「良かったぁ。一応見えるところは手当てしたんだけど、どこか痛いところとかある?」 「え…」 そう言われて自分の手を見れば包帯が巻かれていて、顔には多分絆創膏。 布団で隠れて見えないけど膝も手当てされている。 「……ありがとう」 「いーえ!あたしユメ。ユメって呼んでね♪」 「……」 「…リュウちゃんたち呼んでくるね」 何も答えない私に、彼女は笑いながらそう言って部屋から出ていった。