泣き顔なんて見られたくなくて 走り出したものの 「ちょ、どうしたんすか!」 すぐにダイキに腕を掴まれる。 「誰か、タイチさん呼んで!」 そんな声が聞こえすぐに 階段を昇る音が聞こえた。 タイチを呼びに行ったんだろう。 「っ!離してっ!!!」 私が叫んだからか、 一瞬緩んだダイキの手を思いっきり 振り払って私は走った。