「ほら、部活行くよ!大地!」
「おう、いくか」
「私は~?」
「俺は~?」
「!純佳と奏も!」
「「知ってる~」」
「なにがしたいの!?」
「「皐月で遊ぶ」」
「チッ……仲良しめ。付き合えば~?」
「お、それいいな。付き合え、付き合え」
「「!」」
「べ、別に付き合いたいとか思わないから!」
「そーだぞ!純佳は俺の親友だ」
一瞬だけ、純佳の顔が歪んだ気がした。
「そ、そーなの。ほら!行くんでしょ、体育館!」
「う、うん……」
大地と奏をおいて先に教室を出た。体育館までの間、純佳は無言。悪いことしたなあ……。
「純佳、その……「謝んないでよ」うっ……」
「別にあんたは悪くないの。私が奏のこと好きなのばれてないんだからいい」
「す、純佳……う、後ろ……」
瞬時に察したのかロボットみたいにぎこちなく振り替える。
「今の……ほんとかよ」
「!来るの早すぎんのよ!ほんとだったら何なの!悪い?笑えば!?」
うわ、純佳じゃないみたい。こんなに叫ぶ純佳、久しぶりに見た……。
「ばかか、笑うわけないだろ。ある意味笑いたい気分だけど」
「ばっ!……笑いたきゃ笑えばいいでしょ!」
大声と、純佳と奏ってことで同学年やイケイケタイプの後輩も野次馬に入る。ざわざわしてて黙らせてやりたい。
「気づけよ、ばか」
「な…………!そ、……う?」
きゃあ!とかおお……!みたいな歓声が静かに上がる。実際私と大地も上げた。だって、奏が純佳を抱き締めるから。
「気づいた?俺、お前……純佳のこと好き。純佳になんて思われてようと純佳が好き。嫌だと思ったら、殴ってでも俺から逃げなよ」
すこしの沈黙。その空間を断ち切るように、落ち着いた声で純佳が言った。
「ばかはあんたでしょ、私、奏が好きって言った。ここから離れたくない」
寄りかかられる、というか一方的に抱き締められてたかたちから、純佳からも寄りかかって背中に腕を回してた。
二人の空間にしてあげよう、私と大地の静かな指示によって、野次馬を散らせ、私たちも行こうか、そう言って体育館へ移動した。
初めて二つの恋が繋がる瞬間を見た。胸の奥がズクン、と疼くような感覚に襲われて、うれしいと、私も大地とそうなりたいという嫉妬がぐちゃぐちゃに混ざって、俗に言う情緒不安定なままバレーを始めた。
「おう、いくか」
「私は~?」
「俺は~?」
「!純佳と奏も!」
「「知ってる~」」
「なにがしたいの!?」
「「皐月で遊ぶ」」
「チッ……仲良しめ。付き合えば~?」
「お、それいいな。付き合え、付き合え」
「「!」」
「べ、別に付き合いたいとか思わないから!」
「そーだぞ!純佳は俺の親友だ」
一瞬だけ、純佳の顔が歪んだ気がした。
「そ、そーなの。ほら!行くんでしょ、体育館!」
「う、うん……」
大地と奏をおいて先に教室を出た。体育館までの間、純佳は無言。悪いことしたなあ……。
「純佳、その……「謝んないでよ」うっ……」
「別にあんたは悪くないの。私が奏のこと好きなのばれてないんだからいい」
「す、純佳……う、後ろ……」
瞬時に察したのかロボットみたいにぎこちなく振り替える。
「今の……ほんとかよ」
「!来るの早すぎんのよ!ほんとだったら何なの!悪い?笑えば!?」
うわ、純佳じゃないみたい。こんなに叫ぶ純佳、久しぶりに見た……。
「ばかか、笑うわけないだろ。ある意味笑いたい気分だけど」
「ばっ!……笑いたきゃ笑えばいいでしょ!」
大声と、純佳と奏ってことで同学年やイケイケタイプの後輩も野次馬に入る。ざわざわしてて黙らせてやりたい。
「気づけよ、ばか」
「な…………!そ、……う?」
きゃあ!とかおお……!みたいな歓声が静かに上がる。実際私と大地も上げた。だって、奏が純佳を抱き締めるから。
「気づいた?俺、お前……純佳のこと好き。純佳になんて思われてようと純佳が好き。嫌だと思ったら、殴ってでも俺から逃げなよ」
すこしの沈黙。その空間を断ち切るように、落ち着いた声で純佳が言った。
「ばかはあんたでしょ、私、奏が好きって言った。ここから離れたくない」
寄りかかられる、というか一方的に抱き締められてたかたちから、純佳からも寄りかかって背中に腕を回してた。
二人の空間にしてあげよう、私と大地の静かな指示によって、野次馬を散らせ、私たちも行こうか、そう言って体育館へ移動した。
初めて二つの恋が繋がる瞬間を見た。胸の奥がズクン、と疼くような感覚に襲われて、うれしいと、私も大地とそうなりたいという嫉妬がぐちゃぐちゃに混ざって、俗に言う情緒不安定なままバレーを始めた。


