帰る途中で人影をみかけた

あれは…


「千夏!」



千夏は振り返って手を振った


「今帰りか?」

「うん」



「遅いな」

「今日はミーティングがあったから」


へぇ




「ほら」と自転車を止めれば
千夏はいつものように後ろに乗る




クンクン


「千夏?」

「今日部活なかったの?」




「あったよ」

「臭くないよ」



「あーシャワー浴びたから」

「へー珍しい」




そんなにオレは臭いのか?


「え、やっぱり毎回浴びた方がいいのかな」

「んーまあ、どっちもカズくんの匂いだし。どっちでもいいけど」



答えになってないじゃないか